2019 Vertigo VERTICAL試乗と新体制発表

自然山通信様でレポートと動画をいただきました。
https://www.shizenyama.com/trialnews/japan/28606

スペインから「Vertigo(ヴェルティゴ)」の2019モデルが輸入元である株式会社ミタニに入荷した。日本に上陸した、その翌々日に試乗させていただき、同時に全日本を戦う新チーム体制の発表も行われた。

2019年モデルでは、これまでのVERTICALシリーズに、新たに125ccモデルが加わった。125ccクラスの世界タイトルを狙う新戦力である。兄貴分の250cc、300ccとは、排気量のちがいがあるだけ。その他の仕様はまったく同様だ。外見から見分けるにはただひとつ、125と表示されたデカールだけ。それ以外では見分けがつかない。

2019 Vertigoシリーズついては、IAS柴田暁選手、IA武田呼人選手、そして輸入元の三谷知明氏に詳細な解説をしてもらった。その解説を動画で紹介します。

新登場の125ccは、とてもピーキーなエンジンだった。極低速のパワーは抑えてあり、中速域から一気に吹け上がっていく。世界選手権の125ccクラスで戦い、勝利をもぎ取っていくため、上級ライダーの要望に応えた仕様だと思われる。そういう意味では、小排気量モデルとはいえ、入門用とは言いがたい面もある。低速トルクが極端にないということではなく、また神経質なまでに半クラッチを多用しなくても、独特のトルク感でマシンを進ませることはできる。その一方、中速域からのパワーの立ち上がりは鋭く、高回転へ気持ちよく伸びていく。このパワーを初級者がどう扱うかが、入門用マシンとしての鍵になりそうだ。

2019 Vertigo VERTICAL
2019 Vertigo VERTICAL

VERTICALシリーズは2ストロークエンジンをフューエルインジェクションで制御する。データベースの変更を伴うセッティングはコンピュータを経由しておこなう。Vertigoではスマホやタブレット端末のアプリを用意していて(Android、iOS、共にOK)、Wi-Fi接続で手軽にセッティング調整ができるようになっている。パソコンを持っていくのは躊躇する山奥のセクション脇でも、スマホによって手軽にセッティング調整できるのは新鮮だ(Wi-Fiユニットは別売でシート下に設置することができる/写真下)。

2019 Vertigo Wi-Fiユニット

250ccになると、一気にフルサイズに近い重厚感が出てくる。2017年モデルでVertigoがデビューした時には、全回転域にわたって強大なパンチ力があり、きちんと腕を持ったライダーでないと、その特性を活かしきれなかった印象があった。その破壊力のあるパワー特性は年々丸みをおびていって、昨年型の2018モデルでは初期のイメージとは違う乗りやすさに変わっていた。そして2019モデルはもっと乗りやすく、万人に好まれる特性になっているのが印象的だ。250ccという、いわば中間排気量のこのマシンも、300ccに匹敵するパワーを持ちながら、乗りやすさがたっぷり演出されていて、ライディングがとても楽しい1台だった。

最後に300ccに乗り換えると、まずは乗りやすさがさらに際立つ。今回、いっしょに試乗したベテランライダーが異口同音にその乗りやすさを語っている。低中速域ではスロットルの反応が的確に出てくる。開けた分だけ、ライダーの意図通りのパワーが正確に発揮される。これこそ、フューエルインジェクションの威力かもしれない。もちろん300ccの大排気量ゆえ、スロットルの開け過ぎには用心したい。高回転域になれば、Vertigoらしい絶大なパワーが発揮されるところはなんら変わっていない。

3台のエンジン特性を比較すれば、300ccが最もトルクがあり、排気量が小さくなるに従い、ピーキーな特性になっていく。排気量が小さくなるに従い、トライアルに必要なパワーを得るための特性ということだったのだろう。乗りづらい印象ではなく、軽快にマシンが前進していく印象でもある。

そして足回りに目を移してみると、リヤサスペンションのリンク比が変わったそうだ。特に沈みはじめの初期動作がとても柔らかい。記憶の限り、従来のVertigoでは、ここまで初期動作がスルスル動く印象はなかったのだが、輸入元代表の三谷知明さんに尋ねれば、2018年型で施されたリンク比の変更がかなり大きな変更で、作動性が変わりすぎるほどの変更となったものを、2019型ではちょっとだけ従来方向へ戻し、初期作動が硬めになっているそうだ。それでも、REIGER製リヤサスペンションの柔らかな動きの好印象は変わらない。2019型の動きがとてもよいのは明らかだ。ホッピング動作も軽快にこなせるし、上り斜面での細かな段差で、リヤ荷重をかけながら通過する時も、吸収力がとてもよくてトラクションを保ちやすい。

今回、300、250、125。それぞれ高品質のマシンがずらり並んだ横に、もう一つの新機種「MINI VANDAL 50」があった。50ccの2ストロークエンジンを積んだ、16インチタイヤ仕様の子ども用トライアルマシンだ(20インチ仕様もあるが、今回はまだ入荷されてなかった)。遠心クラッチ装備のオートマチックで、クラッチ操作の必要はない。電動モーター仕様の子供用マシンが普及している昨今、エンジン搭載モデルは貴重な存在だ。16インチもしくは20インチタイヤによるエンジン仕様でトライアルライダーを育て、125ccへステップアップ。やがてフルサイズへつなげる道づくりには、メーカーの思想を感じる。

さて、今回の試乗取材のタイミングで、新しい全日本参戦体制の発表があった。IAS、IA、IB各クラスでトップを狙うVertigoの新体制に注目したい。

「Vertigo with MITANI」からは、IAスーパークラスに昨シーズンにランクアップして今年はゼッケン4番をつける柴田暁(下・写真左)。IAクラスには今年はゼッケン3番をつける17歳の武田呼人(写真右)が参戦。IAチャンピオンを目標とし、スーパークラス昇格を目指す。

IAS柴田暁とIA武田呼人

そしてIBクラスでは、今季ゼッケン1番つけることになる中村道貴が、新たにVertigoを走らせることになった。中村は新しいチーム「Buddy Racing Trial(BRT)Vertigo & TOPDOGS」でIBチャンピオンを目指す(写真右はIB中村道貴。左はチームマネージャーの水野大册氏)。全日本選手権Vertigo陣営は活気にあふれている。

2019 Vertigo team

2019 VERTIGO VERICAL 3.0 ¥1,090,000(税別)
2019 VERTIGO VERICAL 2.5 ¥1,070,000(税別)
2019 VERTIGO VERICAL 2.5(保安部品付車)¥1,110,000(税別)
2019 VERTIGO VERICAL 1.25 ¥1,060,000(税別)
2019 VERTIGO TITAN R 250 ¥1,570,000(税別)
2019 VERTIGO TITAN R 250(保安部品付車)¥1,610,000(税別)
2019 VERTIGO TITAN R 300 ¥1,590,000(税別)
2019 VERTIGO MINI VANDAL 16インチ(4〜7歳)¥290,000(税別)
2019 VERTIGO MINI VANDAL 20インチ(8〜12歳)¥350,000(税別)
※別途送料¥12,000(税別)がかかります。

◎ヴェルティゴ国内輸入代理店/株式会社ミタニ
MITANIモータースポーツ鈴鹿店 Tel 059-370-2689
MITANIモータースポーツ神戸店 Tel 078-928-0258